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先日、三島市の佐野美術館で開催中の企画展「さのびコレクション 旅する昔ばなし」を見学してきました。

佐野美術館のコレクションを中心に、江戸時代をはじめとする屏風絵や掛け軸、浮世絵版画などが数多く展示されており、とても見ごたえのある企画展でした。

特に印象に残ったのは、「三島宿風俗絵屏風」です。

江戸時代・天保年間(1840年代)に描かれた作品で、箱根旧街道から三島大社を経て三島宿の西側までの町並みや、人々の暮らしが細密に描かれています。

驚いたのは、現在の道路や町割りと重なる部分が多いことです。

「この橋は今のセブンイレブンの近くだな」
「この交差点には、今ははま寿司がある」
「このお寺の鐘は今でも残っている」
「本陣は現在のマックスバリュのあたりだろうか」

など、現在の景色と照らし合わせながら眺めていると、時間を忘れてしまうほど楽しめました。

浮世絵版画では、葛飾北斎の作品も展示されていました。

画集や写真で見る機会はありますが、実物を見ると線の細かさや彫りの精密さがよく分かります。色彩は約200年という年月を経て落ち着いていますが、それでも十分に美しく、当時刷られたばかりの姿はどれほど鮮やかだったのだろうと想像が膨らみました。

また、幕末から明治にかけて活躍した浮世絵師・月岡芳年の作品も印象的でした。

以前から感じていたことですが、芳年が描く人物は、どこか現代のアニメキャラクターを思わせる表情や躍動感があります。

もし芳年が現代のアニメや漫画を見たら、「私が描きたかったのはこれだ」と言うのではないか――そんなことを想像しながら作品を眺めるのも楽しい時間でした。

そのほかにも、印籠や矢立など、小さいながらも精巧な細工が施された工芸品も展示されており、江戸時代の職人たちの技術の高さを改めて感じました。

「さのびコレクション 旅する昔ばなし」は8月30日まで開催されています。

江戸時代の人々の暮らしや文化を身近に感じられる、とても魅力的な企画展でした。ご興味のある方は、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。

佐野美術館「旅する昔ばなし