江川邸は数少ない現存する代官屋敷

昨日、NHK静岡のニュースで伊豆の国市の「江川邸」が紹介されていました。
江川邸は国の重要文化財に指定された武家屋敷で、現存する代官屋敷です。江戸時代に地方行政の中心だった代官屋敷は時代とともに失われ現在日本国内で現存する代官屋敷は数えるほどしかないそうです。

以前に訪れた時の写真を掲載しますね。
こちらが正面玄関。




重厚な佇まいがいいですね。

江川家は源氏の流れをくむ家系で平安時代に伊豆に移住したそうです。江戸時代には韮山代官として幕府に仕え、特に幕末の当主・江川英龍（えがわひでたつ）は西洋砲術の導入や台場築造、日本で初めてパンを焼いたことでも有名です。大河ドラマに出てきてもおかしくないほどの業績ですが、なぜか江川英龍は出てこないんですよ。

江川邸の玄関や庭園は時代劇の撮影にも頻繁に使用され、『西郷どん』などの大河ドラマにも登場しました。

さらに江川邸の広い土間も非常に見ごたえがあります。




土間の天井には複雑に組まれた木材、「小屋組」が見られます。複雑な構造が見事です。



床は土と藁を混ぜて固めた三和土(たたき)で仕上げられ、江戸時代の生活空間をそのまま感じられる貴重な空間です。さらに土間には、江川英龍が日本で初めてパンを焼いたとされるパン窯の跡も残っています。江戸時代がそのまま残ってる感じです。

余談ですが、私の先祖が一瞬だけ江川英龍とかかわったことがあるそうです。170年ぐらい前にこの土間で先祖がお代官様に平身低頭していたと思うと何だか感慨深いものがあります。

江川邸からほど近い場所には世界遺産「韮山反射炉」もあります。江川英龍が築いた近代産業・技術の歴史にも触れることができます。江川邸とあわせて訪れることで、幕末の伊豆の歴史もぐっと身近に感じられるのではないでしょうか。

今日は伊豆の国市にある江川邸を紹介させていただきました。

韮山代官所
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%9F%AE%E5%B1%B1%E4%BB%A3%E5%AE%98%E6%89%80

江川英龍
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B1%9F%E5%B7%9D%E8%8B%B1%E9%BE%8D